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2020年4月に進行性の直腸がんが見つかり、
その後の1年に及ぶ治療経過を振り返っています。
標準治療と言われる、
の内の一つ、①放射線治療のお話です。
🍀 治療経過 🍀
<検査>
2020年4月・(レントゲン・MRI・PET・内視鏡・肝臓レントゲン他)
<術前治療>
5月・放射線治療(週5回x5/25回 通院)☚ココ
6月・ゼロックス療法
抗がん剤点滴エルプラット+飲み薬ゼローダ(朝5錠夕5錠)1クール3週間程
<手術>
<術後治療>
2020年9月~2021年5月(9か月)
・ゼロックス療法
抗がん剤点滴エルプラット+飲み薬ゼローダ(朝5錠夕5錠)1クール3週間程x6クール
&点滴なし飲み薬ゼローダ(朝5錠夕5錠)のみx3クール
合計9クール
🍀 直腸癌の治療法 🍀
一般的に 直腸癌を手術だけで治療した場合、骨盤内の再発率は12-20%ですが、
手術前に(化学)放射線療法を行うと再発率は数%程度に減少します。
手術前の化学放射線療法によって 約20%は直腸の癌が消失し、
約30%はステージ(病期)が改善します。
これらの約50%のは、
肝臓や肺の再発も少なくなり生存率が改善することがわかっています。
腹腔鏡手術・ロボット支援下手術などの低侵襲手術を組み合わせることにより、
がんの再発を減らすだけでなく、より身体への負担が少なく
快適な術後生活を送れます。
この治療法では、
切除組織にがんが消失している率(病理学的完全奏効)が30%と高率です。
🍀 術前(化学)放射線療法(CRT)🍀
抗がん薬と放射線を組み合わせて手術前に行う集学的治療を、
「術前化学放射線療法(CRT)」と言います。
放射線の治療には原則として入院は不要で、外来に通院しながら治療を受けます。
1回1.8グレイあるいは2グレイを1週間に5回、5週間合計25回かけて
治療する方法です。
治療効果を強めるために、抗癌剤(飲み薬カペシタン)を一緒に使います。
この治療のときには、土日を除く月曜から金曜まで、
毎日毎日午前9時より5週間通院しました。
まるで病院へ出勤しているみたい・・。
当時は、早く手術をして原発の直腸を取り除いて欲しいという思いの方が先で、
手術の前に放射線治療なんて必要なのかなと思っていました。
術前の放射線治療を行うことは、
がんを小さくしその後手術をすることによって、
再発率がぐんと減ることを後で知りました。
治療法は、事前に撮影したX線やCTで得られた画像をもとに、
放射線を照射する場所を確認し、
下腹部にバツ印を黒マジックでつけて(マーキング)ピンポイントで照射します。
照射時間は5分程度です。
照射日には、抗がん剤を内服します。
術前化学放射線療法が終わると、
その約6週間後に手術をします。
このタイミングがいちばん放射線の効果が出ているときだと考えられ、
この時期に手術を行います。
副作用は、肛門痛や下血などで、
食欲不振や倦怠(けんたい)感、白血球減少などもおこります。
肛門痛は、直腸は肛門に近いため、肛門が放射線で焼けたようなひりひりとした、
かなりの痛みで、痛み止めの塗り薬をもらっていました。
抗がん剤(飲み薬カペシタン)も服用するので、
吐き気もあり食欲もなく、一日中横になっていることが多かったです。
下記のような放射線機器で、MRIのような閉塞感はありません。
ベットに横たわり、大きな円型の中に移動し、放射線を照射します。
約5分ほどで終わります。
(日本大腸肛門病学会・がん研有明病院のサイトより一部抜粋させていただきました)
「治療方針は決まりました。あとは前に進むだけですね。」
「前に進む」
たったこの一言で、うしろ向きな気持ちが、前向きになり背筋が伸びた気がしました。
放射線の診療科は女医さんでした、この女医さんの言葉に救われました。
以前の記事にも書いています、よろしければご覧ください。
最後までおつきあいいただきありがとうございました。
よい一日をおすごしください。