ご覧いただきありがとうございます。
がん告知を受けてからこの一年を振り返るようになりました。
これまでの当たり前の日々に、命の限りがあることを忘れていました。
そして、ありふれた毎日の大切さに気づかされたような気がします。
自慢できるようなことは何ひとつない、
普通の日々を淡々とすごしているだけでしたが、
ずっとこのまま老いていくより、
この一年があってよかったとさえ思うようになりました。
この病に罹った意味はあるのかないのかはわかりません。
人生最大のピンチでありましたが、生きていることに正面から向き合い、
かつてないほど考えさせられた濃密な時間でした。
治療中は、治療を次々にこなしていくことで精一杯で余裕がありませんでした。
ですが、振り返ってみると、抗がん剤治療の辛さはありましたが、
最先端の治療を受けられよかったなあと思います。
そして、この辛い時期を医療従事者の方々に助けられました。
医療従事者の方々は、人々の命を救うことに真剣に向き合っています。
多くの人々に必要とされる、なくてはならない存在です。
そんな姿を見ながら、それに引き換え自分自身は、
これまでの人生で人の役に立つことはあったのだろうか。
生きている価値があるのだろうか。
と嘆くこともありました。
ですが、こんな私にも、医療従事者の方々は、
どんな人にも平等に、ひとつの命として大切に接してくれました。
そして思いました。
コロナ禍のいま、この姿がなぜ政府に反映されないのか。
国民一人ひとりの命が第一。
人の役に立とうが立つまいが、一人ひとりの命は大切。
人としての原点になぜ気づかないのかなあ。
最後までおつきあいいただきありがとうございました。
皆様にとって素敵な一日になりますように。