ご覧いただきありがとうございます。
今日から5月、新緑が美しい季節となりました。
がん告知から約一年が経ち、
やっと病を受け入れられるようになりました。
このブログを始めようとしたきっかけは、
私のような病に誰も罹ってほしくないと思ったからです。
デリケートな部位なので、なかなか公表する勇気がありませんでしたが、
ようやく病を受け入れるようになり、
とにかく、早期発見の重要性をお知らせしようと思いました。
がんにも様々な部位のがんがありますが、私の場合は直腸がんです。
大腸の下部になります。
大腸がんは、日本全国で1年間に約158,000人が診断されます。
やや男性に多い傾向にあり、30代前半から増加して、高齢になるほど多くなります。
女性では乳がんに次いで2番目に多いがんです。
大腸がん直腸がんは、なぜ早期発見が必要なのか。
それは、人工肛門になる可能性があるからです。
私の場合、がんが発覚したときには、すでにかなり進行していて、
人工肛門は避けられない状態になっていました。
直腸は、肛門に近いため人工肛門になる可能性が高くなります。
腫瘍が肛門より約2cmのところにあると、免れなくなります。
やっかいなことは痔と見分けがつかないことです。
医師によると、内診の触診で、柔らかければ痔、硬ければがんと、
医師の診断がないとわかりづらいです。
デリケートなお尻の部位なので、
特に女性の場合は、なかなか診察まで足が向かないと思います。
それに、早期発見と言っても、症状があまりなく見つけにくいです。
私の場合は、少し血便が続いていたことで、
約一年くらい痔なのかなと思っていました。
老化だからしようがないか、
でも貧血になって身体が弱るといけないので、一度診てもらおうかな程度で、
近くの大腸肛門専門のクリニックに掛かりました。
(はじめは内視鏡の設備が整ったクリニックを選ぶといいと思います。)
それでも、医師にはただの老化現象ではないかよくあることと言われ、
でも念の為内診をすると、みるみる医師の表情が変わりました。
「明日、すぐに内視鏡の検査をします。」
翌日、検査の結果、大学病院を紹介されました。
(内視鏡の検査は、鎮静剤を用いるので痛くもなく眠っている間に終わってしまいます。)
早期発見には、定期的な健康診断が必要ですが、
会社等に所属していればいいのですが、
主婦になるとなかなかその機会がなく、
私も受けてはいましたが自治体の簡単な健康診断では充分ではないようです。
ある程度高齢になったら、有料ですが、
がん検診もプラスしたほうがいいかもしれません。
人工肛門とはどんなものか。
私も初めて聞く言葉でした。
以下ショッキングな内容になりますが、
詳細説明です。
肛門のすぐ近くにできたがんのため、
直腸と肛門を切除後、肛門は縫い閉じてしまい、人工肛門を造設します。
新しい便の出口は、お腹のお臍の横あたりに穴を開けてそこから腸を出します。
人工肛門というと、医療機器を取り付けるようなイメージがありますが、
自分の身体に備わっている腸を使って、新しい便の出口を造ります。
梅干しのような腸の粘膜で、痛みを感じる神経はありません。
◀人工肛門◀装具貼り付けた状態
人工肛門は、自分の意志で便の排泄を調整することはできませんので、
排泄物はストーマ袋にたまりますので、定期的にトイレに捨てます。
日本のオストメイト人口は11万から12万人と推定されています。
ストーマ造設の原因となる病気はさまざまですが、
多くは悪性腫瘍(がん)になります。
人工肛門までになる最悪な事態は少ないとは思いますが、
万が一そうなった場合でも、大丈夫です!
人工肛門に慣れるまで確かに哀しい思いをしたりしますが、
命と引き換えになってくれたものです。
半年も経てば、お買い物にも、旅行にだって行けます。
美味しいものも何でも食べられるし、車の運転もできます。
普段通りの生活ができます。
お尻の悩みや便との闘いより、むしろ生活の質(QOL)が向上します。
多くのがんは、早期に発見し、がんの広がりが小さいうちに治療を始めれば、
良好な経過をたどることがわかっています。
治らない病気だと考えられてきたがんは、
医療の進歩とともに、治療することができる病気になってきており、
現在では、がん全体で約6割が完治できるとも言われています。
がんにひとたび罹ってしまうと、一生つきあっていかなければならないし、
辛い治療、高額の費用が待っています。
がんの早期発見には、定期的ながん検診(少なくても毎年1回)が最も有効な方法とされています。
面倒なようですが、がん予防には一番の近道です。
長くなりましたが、何かの参考にでもしていただければ幸いです。
最後までおつきあいいただきありがとうございました。