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いつも、がん情報の参考にしている、外科医佐藤のりひろさんの記事です。
大腸がんでも長生き!生存率を高める食品・栄養5選
多くの大腸がんは生活習慣病(一部は遺伝性のものがあります)とも言われ、
運動や食事・栄養がとても重要とされています。
今回、最新の研究データから、
がんに対する免疫力を高め、大腸がん患者の生存期間(予後)を改善するための
5つの生活習慣・栄養素・食品について紹介されています。
そのメカニズムとして最近注目されているのは、運動による免疫システムの変化です。
たとえば、以下のことが報告されています。
- 運動によって、血液中のがんの免疫監視システムで重要や役割をはたしているナチュラル・キラー細胞(NK細胞)が増加する
- 運動によって、腫瘍内へのTリンパ球の浸潤数が増える
- 運動によって、筋肉からマイオカインのひとつであるインターロイキン6(IL-6)が分泌され、NK細胞を活性化する
- 運動によって、腫瘍内の乳酸濃度が減少する(乳酸は、NK細胞やTリンパ球など免疫細胞のはたらきを弱め、腫瘍の増殖をもたらす)
以上のような免疫システムを介したメカニズムで、運動は大腸がん患者の生存率を改善していると考えられます。
ちなみに必要な運動量の目安としては、
1週間に2.5時間程度(1日30分を週に5日間)のウォーキングを目標にしましょう!
さらに、ビタミンDには「がんに対する免疫」のはたらきを活性化し、がん治療をサポートする機能があります。
実際に、大腸がんの診断前および診断後の血中ビタミンD(25-hydroxyvitamin D)の濃度が高い人は、低い人に比べて生存期間が長くなることが明らかとなっています。
さらに、転移がある大腸がん患者を対象とした第2相ランダム化比較試験において、
高用量ビタミンDのサプリメントは無増悪生存期間(PFS)を有意に延長したと報告されています。
- 穀物:玄米、麦ごはん
- いも類:さつまいも、コンニャク
- 豆類:大豆、煮豆、おから
- 野菜:ゴボウ、レンコン、パセリ、モロヘイヤ
- 果物:(干し)イチジク、(干し)プルーン、アボカド
- 海藻・きのこ類
- 乾物:乾燥きくらげ、切り干し大根
筑前煮が最強の食物繊維フードだと思います!
最近の報告では、コーヒーを多く飲むことで、大腸がんの再発率を低下し、
生存期間が延びることが明らかとなりました。
例えばステージ1~3の大腸がん患者1599人を対象とした米国での研究によると、
コーヒーを全く飲まない人と比較して、1日に4杯以上コーヒーを飲む人では、
大腸がんによる死亡リスクが52%低下しており、
すべての原因による死亡リスクが30%低下していました。
まとめ
最近のエビデンスより明らかとなった、
「大腸がんの再発を防ぎ、生存率を高めるために、自分でできること(生活習慣)」
は以下の5つでした。
- 運動する
- オメガ3脂肪酸をとる
- ビタミンDをとる
- 食物繊維をとる
- コーヒーを飲む
最後までおつきあいいただきありがとうございました。
皆様にとって素敵な休日となりますように。