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全米図書館賞受賞!
2020年「TIMEが選ぶ今年の100冊」にも選出されました。
東北出身者の一人の男性の生涯が描かれています。
上野公園で寝泊まりするホームレスの人々は、
上野という場所柄、東北出身者が多く、
その多くは、集団就職や、
1964年に開催された東京オリンピックの建設工事のため、
出稼ぎに上京した人々でした。
その後、東日本大震災が起き、
家族や帰る家までも失った人々が、
上野公園に集まり・・。
厳しいホームレスの生活を送っています。
2021年開催される東京オリンピック。
またも東日本大震災で仕事を失った人々が、
職を求めて上京します。
一方で、五輪特需が首都圏に集中し、
資材高騰や人手不足で東北沿岸部の復旧・復興の遅れが
深刻化するのではないかという懸念も報じられています。
【内容紹介】
一九三三年、私は「天皇」と同じ日に生まれたー
東京オリンピックの前年、男は出稼ぎのために上野駅に降り立った。
そして男は彷徨い続ける、生者と死者が共存するこの国を。
高度経済成長期の中、その象徴ともいえる「上野」を舞台に、
福島県相馬郡(現・南相馬市)出身の一人の男の生涯を通じて描かれる死者への祈り、
そして日本の光と闇…。
「帰る場所を失くしてしまったすべての人たち」へ柳美里が贈る傑作小説。